皆さまの温かいご支援とご協力のおかげで、グリーンピース・ジャパンは2025年もさまざまな活動を展開することができました。心より感謝申し上げます。

2025年は、日本に暮らす私たちにとって、気候危機がもはや「未来の予言」ではなく「現在の苦しみ」であることを突きつけた一年でした。

象徴的だったのは、日本の心とも言える富士山の初冠雪が遅れたこと、そして記録的な猛暑によって、子どもたちが校庭や体育館を使えない日が続いたことです。異常気象が増え、子どもたちの日常が脅かされる現実は、気候変動対策の緊急性を何よりも雄弁に物語っていました。

しかし、この困難のなかでも、私たちは「変化」への確かな希望を見出すことができました。グリーンピース・ジャパンは、サポーターの皆様やボランティア、そして地域社会と共に歩むことで、社会の仕組みをアップデートする、かつてないほど具体的で大きな成果を積み上げることができました。

グリーンピースの活動の原点は、市民一人一人の声です。2025年、私たちは学校の断熱改修を求める署名を全国47都道府県すべてに提出しました。地域で活動する市民の粘り強い働きかけが実を結び、横浜市では市立小中学校の全体育館への空調設置と断熱改修の方針が決定しました。気候変動から子どもたちの命と健康を守るため、市民の声が行政を動かし政策へとつなげた大きな勝利です。

また、新たに創設した「市民が選ぶ!カーボンゼローカル大賞」では、脱炭素と住民の幸福(ウェルビーイング)を両立させる自治体の取り組みに光を当て、優れた事例を全国へと広げる足がかりを築きました。この賞は、地域の変革を後押しするプラットフォームとして今後も継続してまいります。

国政や大企業への働きかけにおいても、対話と科学的根拠に基づいたアプローチが着実に成果を上げています。

急速に普及する太陽光パネルの将来的な大量廃棄問題に対し、私たちはリサイクル義務化をいち早く提言。日本経済新聞への論考掲載や、超党派の国会議員・関係省庁との対話を重ねたことで、この課題は国会でも取り上げられました。将来世代にツケを回さない「責任ある再生可能エネルギー」の実現へ向け、重要な一歩を踏み出しています。

自動車産業に対しては、脱炭素への道のりをより確実なものにするため、最大手のトヨタ自動車に働きかけを継続しました。独自の分析レポートを発表し、温室効果ガス総排出量の削減を求める500人以上の市民の声を直接に届け、対話を通じて同社に温室効果ガス排出削減という本質的な責任を問い続けています。

私たちは今、混迷を極める時代の分岐点に立っています。グリーンピースは2025年に蒔いた種──地域での成功モデル、政策提言の取り組み、企業との対話のチャンネル──を、2026年にはさらに社会の仕組みから変える「システム・チェンジ」へと昇華させていかなければなりません。

これらの活動のすべては、私たちを信じて支えてくださるサポーターの皆様のおかげです。お一人お一人の温かいご支援と行動こそが、私たちの活動の原動力であり、得られた成果は皆様の勝利でもあります。

緑豊かで平和な未来は、私たちの行動の先にあります。共に歩んでくださることに、心からの感謝を込めて。

グリーンピース・ジャパン 
事務局長 サム・アネスリー