気候危機を止めよう! アクションガイド#04 あなたの地域で始めよう
この投稿を読むとわかること

私たちの暮らし、社会に深刻な影響を及ぼす気候危機。科学者たちはもうあまり時間がないと言っています。
そんな中で、自分も気候危機をとめるために何かしたい、何かしなくちゃ、という気持ちがあっても、「でも、何から始めたらいいんだろう?」と困ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そんな「私も気候危機をとめるために何かしたい」に応えるために、アクションガイドを作成しました。全6回に分けてお送りしています。
第4回は、地元での活動についてお伝えします。
はじめに

気候危機アクションガイドでは、これまで「#01 気候変動について学ぼう」「#02 気候危機について知ってもらおう・参加しよう」「#03 電気をかえよう」を通じて、気候危機の状況や、気候危機を回避するために効果的な、一人ひとりができるアクションを紹介してきました。
気候危機を回避するためには、まさに今の行動がとても大切です。どんなに小さなアクションであっても、それを多くの人に広げていき、実際にアクションを起こす人を増やすことが重要です。
特に、私たちにできる効果的なアクションとして「#03 電気をかえよう」においてパワーシフトを挙げたように、気候危機の処方箋は「再生可能エネルギー」と「省エネ」であると言えます。再生可能エネルギー(以下、再エネ)由来の電気の導入と省エネに取り組むことでCO2排出量の削減ができ、気候危機の回避につながるのです。
今回は、その気候危機の処方箋である「再エネ」と「省エネ」を中心に、私たちに身近な自治体で気候変動対策を加速させ、本気で取り組んでもらうための活動についてまとめてみました。
なぜ自治体の気候対策が重要なのか
私たちは、「2050年までにCO2を含む温室効果ガスの排出量を実質ゼロ」、そしてその達成のために、「2030年までに地球全体でCO2を含む温室効果ガスの排出を約半分」にする必要があります。これは世界共通の目標なので、経済先進国の一員でCO2排出量が世界第5位*の日本は、大幅な削減をより早く達成する必要があります。
そのような状況で、私たち一人ひとりが、パワーシフトや省エネに取り組むことはもちろん重要なことですが、より早くCO2の排出量をゼロに近づけ気候危機を回避していくためには、国、そして一つひとつの自治体の取り組みが大変重要です。
漫画「自治体アクション編」でも言及があったように「地域の温暖化対策(温暖化対策実行計画)」や「ゼロカーボンシティ宣言(2050年CO2排出実質ゼロ表明)」など、自治体はCO2の排出量を減らす施策を行い気候危機回避を制度面からサポートすることができます。したがって、地元の自治体においてそうした動きがなければ、「気候危機回避のための施策」を求める必要があります。
あなたの住む市区町村などの自治体でも、住民が議会への請願・陳情、行政や首長への要望を通じて意見を伝えることが可能です。地元の住民として自治体に気候危機回避のための施策や取り組みを求め、気候危機回避を加速させていきましょう。
* 世界の二酸化炭素排出量に占める主要国の排出割合と各国の一人当たりの排出量の比較(2018年)全国地球温暖化防止活動推進センター https://www.jccca.org/download/13330
自治体へのはたらきかけ
ここでは、自分の住んでいる自治体の気候対策の強化を実現するためのステップを紹介します。
自分の自治体について知る

まず、自治体にはたらきかけをするにあたって「自分の自治体について知る」ということはとても重要です。自分の自治体の気候変動対策などについて知るためには、自治体が作成している以下のものなどを参考にするとよいでしょう。
- 環境基本計画の気候変動対策に該当する部分の内容
- 温暖化対策実行計画などの有無や内容
これらは、「自治体名 環境基本計画(または温暖化対策)」などのワードで検索すると出てくる場合が多いです。もし見当たらない場合は、自治体のホームページを開いてページ内検索もしてみましょう。それでも見つからない場合は、自治体の窓口に連絡(電話、メール、直接役所へ訪問)して「環境基本計画はどのページで見られますか?」などと聞いてみましょう。
見つかったら、それらの内容を見て「気候危機を回避できるものになっているか」を見極めてみましょう。見極める際には、以下のポイントの有無やその内容をチェックするとよいです。
- 2030、2035、2040など、2050年までの温室効果ガス(もしくはCO2)削減目標
- 具体的な気候変動に対する施策、計画
- ゼロカーボンシティ宣言(2050年温室効果ガス排出実質ゼロ)
例えばClimate Action Tracker という研究機関は、「日本は2030年までに温室効果ガスを2013年度比で62%削減する必要がある」としています**。その数字と比べてどうなっているでしょう。また、具体策として省エネや再エネ由来の電気の導入の推進は言及されているでしょうか。
もし、「足りないな…」と感じた場合、それは「気候危機回避のための施策や取り組みがまだ進んでいない状況である」と言えるでしょう。
** 日本の1.5°Cベンチマーク~ 2030 年温暖化対策目標改定への示唆~2021年3月 Climate Action Tracker
https://climateactiontracker.org/documents/849/2021_03_CAT_1.5C-consistent_benchmarks_Japan_NDC-Translation.pdf
自分の住んでいる自治体で動いてみる

地元の自治体について調べてみて、もっと踏み込んだ取り組みが必要であると感じた場合は、以下のような活動に取り組んでみましょう。
- 行政や自治体議員への情報提供
- 行政、首長への要望
- 議会への請願・陳情
- 署名活動
- 選挙前の候補者アンケート
- パブリック・コメントの意見提出
まずは、行政や自治体の議員へ、気候変動の危機的状況についての情報提供から始めるとよいかもしれません。行政の担当者も議員も、温暖化対策の専門家ではない場合が多いので、地道に情報を提供し続けることも住民ができることの一つです。「こんな方法や取り組みもあるよ」と、他自治体での取り組みの情報提供をしてみませんか?

その他、自治体の施策に対する意見や要望を文書で直接、議会に提出する「請願・陳情」といった方法や、みんなの声を集めて気候危機のための施策や取り組みを求めたり、後押ししたりするための「署名活動」、そして自治体の選挙がある際に立候補者へ気候危機対策への考えを問う「選挙前の候補者アンケート」を実施するなどの方法もあります。
さらに、計画策定や、条例制定などの際にパブリック・コメントを募集している場合、「パブリック・コメントの意見提出」をすることもできます。長野県での事例のように実際に意見が反映されることもあるので、ぜひやってみてください。
ゼロエミッションを実現する会では、そうした活動を仲間とともに行っています。何をしたらよいかわからない場合でも、思い切って一度相談してみてください。
〈参考になるサイト〉
- 請願・陳情の出し方 ゼロエミッションを実現する会
仲間といっしょなら、いいこといろいろ

「もっと、気候変動問題に深く携わりたい」「仲間と一緒に問題の解決に取り組んでみたい」「とりあえず何かしたい!」そんな方は、気候変動問題に対して取り組んでいる団体を見つけて、参加してみましょう。
ここでは、グリーンピース・ジャパンが事務局を務めるグループをご紹介します。

「ゼロエミッションを実現する会」は、気候危機回避のために自分の住む自治体の脱炭素をめざす市民のプラットフォームです。具体的には、気候変動問題に対して、市民から自治体・議会へのアプローチを行っています。
今まで取り組んだことのない方でも大丈夫!
「ゼロエミッションを実現する会」には、たくさんの仲間がいて、気候危機回避のために頑張る人をサポートできます。ご参加リクエストをお待ちしています。
一緒にアクションしたい方は以下のボタンから。

まずは情報交換からの方は以下のボタンから。

まとめ

第4回では、これまでのアクションと合わせてさらに気候危機回避を加速させるための方法「自治体アクション」をご紹介しました。
自治体アクションの際には、ターゲットの自治体について知ることから始めることが大切です。そして、戦略を立てて、一つひとつの自治体アクションを実行してみましょう。
一人でできるか不安な時や助けがほしい時などは、ぜひ「ゼロエミッションを実現する会」に相談してみてください。心強い仲間がたくさんいて、悩みを相談できる環境が整っています。また、地元で一緒に自治体アクションをする仲間が見つかるかもしれません。
自治体の現状を知り、自治体アクションをしていくことで気候危機回避を加速させましょう。
まずは地元から、ぜひ行動に移してみてください!
第5回では、わたしたちの「消費者」としての「パワー」を使って気候危機を止める方法をお伝えします。
アクションガイド一覧
アクションガイド#01「気候変動について学ぼう」
アクションガイド#02「気候危機について知ってもらおう・参加しよう」
アクションガイド#03「 電気をかえよう ~パワーシフト~」
アクションガイド#04 「あなたの地域で始めよう」
アクションガイド #05 「消費者パワーを使おう」
アクションガイド #06 「気候危機を選挙でとめよう」