大学での学びと国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)での体験をきっかけに、「地域の文化を大切にする気候対策」に関心を深めたK・Hさん。2025年7月からグリーンピースジャパンのインターンとして、ゼロエミッションを守る会(地域の脱炭素を目指す市民アクションコミュニティー)の運営に携わり、イベント企画やSNS発信、2026年衆議院総選挙の情報発信などに幅広い業務を経験しました。

インターン応募のきっかけ

大学では国際関係学を専攻し、学生団体での活動や他団体でのインターンを経験してきました。その中で参加した 2024年のCOP29 が「新しい気づき」につながり、大きな転機となりました。国際的な交渉の現場に立ったことで、地域の文化や暮らしを大切にした気候対策の重要性を強く実感したからです。

また、小学生から約10年間をアメリカで過ごした経験からも、「自然と寄り添う文化は世界中にあり、その価値観を守りながら取り組める気候変動対策はもっとあるはずだ」という考えに結びつきました。これまで海外に目を向けることが多かったのですが、まずは日本でどのような気候アクションが行われているのかを知るべきだと考えるようになり、「今の自分にできること」「今だから学べることは何か」を探していたときに、グリーンピース・ジャパンのインターン募集に出会い、応募を決めました。

グリーンピース・ジャパンのインターン前の活動、COP29での写真

担当した業務と取り組み

インターンでは、主にイベントの企画・運営サポートを担当しました。2025年9月に下北沢で行われた気候変動のワークショップや、12月のゼロエミッション=脱炭素「いまココ会議2025」では、交流会の企画段階から関わり、リハーサル、事前確認、関係者との情報共有など、丁寧にプロセスを積み重ねる方法を学びました。

SNS関連ではメインの担当者をサポートする立場として、コンテンツの投稿や他団体とのイベントの告知など、正確な情報を届けるための補助的な業務を行いました。正確に情報発信をするために制度や背景の理解が不可欠だと感じ、自分でも関連情報を調べながら理解を深めていきました。特に2026年2月の衆議院選の時期は、短期間で投票行動を促すアイデアをインターン仲間と出し合い取り組んだことが印象的でした。

日々の業務では、業務の方向性を示してくれる上司がいて、チームの先輩から実務の進め方などをフォローいただきました。こうしたサポート体制により、安心して取り組むことができました。

ワークショップ「マンガでわかる気候危機を止めたいあなたにできること」

インターンシップを通じて得た学び

このインターンを通して最も大きな学びとなったことは、日本の選挙や政治のしくみに対する理解が深まり、自分の言葉でその大切さを伝えられるようになったことです。SNSの投稿サポート業務を通して他団体の取り組みに触れ、制度や背景を学び直したことで家族に選挙へ行く大切さを自信を持って伝えられるようになりました。

また、イベント企画では、組織的なプロセスの一連を体験しながらチームで成果を出すことやイベント当日は、参加者の動線や場の温度感を観察しながら、参加者同士のつながりが生まれる瞬間など、現場でしか得られない学びも多くありました。

コミュニケーション面では、仕事を通して「伝え方の意図を明確にすること」、「求めている返答を示す」など社会人として基礎となるスキルまで丁寧に教わる機会があり、チームのみなさんが常に温かくサポートしてくださったことに感謝しています。

全体を振り返ると、このインターン体験は、まるでジェットコースターのように刺激的で学びと手応えに満ちた時間でした。東京オフィスを拠点としながらも私が住む関西エリアでの活動にも声を掛けていただき、活動の広がりを身近に感じられたことも励みになりました。特に、対話と出会いを大切にするワークショップで、参加者が主体的に関わり、学びやネットワークが生まれる場に立ち会えたことは、今後の方向性を考える大きなヒントになりました。

心に残った瞬間、乗り越えたこと

オフラインのイベントで参加者同士に新しいつながりが生まれ、学びや喜びにつながる瞬間に立ち会えたことが強く心に残っています。このような経験は「参加者が気持ちよく過ごせる場づくりとは?」を考える貴重なきっかけとなりました。また、日々、温かいメンバーのみなさんと協働できたことも大きな励みでした。

一方で、選挙期のSNS運用サポートは短期集中型で学業との両立に悩む場面もありました。インターンは学業優先ですが、普段は経験できない貴重な機会だからこそ全力でやり遂げたい気持ちが強く、無事に終えられた時には、ふっと肩の力が抜けるような安堵感がありました。

また、学生団体では自分がリーダーとして、“自分で全部やる”スタイルに慣れていたため、チームワークを前提に進めるやり方に慣れるまでには少し時間がかかりました。しかし、その試行錯誤こそが、協働スキルを身に着ける土台となり、成長を実感する経験になりました!

この体験をどんなふうに活かしたいか

今後は、どのような現場でも円滑に協働できるよう、コミュニケーション能力を磨き続けたいと考えています。また、ラテンアメリカに渡り先住民族の文化や環境への向き合い方を学び、権利を尊重した政策や支援方法を探究していくつもりです。

インターン体験で得た経験を異なる背景を持つ人々が集うコミュニティ運営の学びを生かし、「私が主役」ではなく「参加者が主役になる場」をつくることを軸に、地域と文化を尊重する気候アクションを続けていきたいです!

インターン期間中、K・Hさんはチームで進めるプロセスや、コミュニケーションの大切さを一つひとつ実践しながら身につけていきました。忙しい時期でも、温かなコミュニティに支えられながら、自分の軸をさらに確かにしていく姿が印象的でした。

「参加者が主役になる場をつくりたい」という想いは、日本での経験から、世界、そしてラテンアメリカへと視野を広げています。ゼロエミでの経験が、次のステップへ向かう確かな力になっていると感じます。