(片山昇さん提供)
8月6日は広島、9日は長崎に原爆が投下され、多くの命が奪われた日から71年が経ちます。
71年目というのは、50年や70年といった年と違って、一つの通過点のように過ぎてしまいそうです。しかし多くの人は、2016年は「いつもと同じ」年ではないと感じているはずです。
なぜなら、多くの国で争いや混乱が発生し、政情は不安定で、一般の市民が暴力や差別による攻撃にさらされるのを、私たちはより多く見てきたからです。
メディアは、世の中は予測不可能で、時として恐怖ですらあると書き立てています。そんな今、一度立ち止まり、71年もの間、戦中戦後を生き抜いてきた人々の声に耳を傾けることは、ふさわしい行為のように感じます。その人たちは、平和と平和のための行動への強い願いを世界に伝えようとしています。
今年4月、被爆者の方々によって核兵器廃絶を求める国際署名がスタートしました。ここに、被爆者の方々の言葉を紹介します。
「平均年齢 80 歳を超えた被爆者は、後世の人びとが生き地獄を体験しないように、生きている間に何として も核兵器のない世界を実現したいと切望しています。あなたとあなたの家族、すべての人びとを絶対に被爆者にしてはなりません」
被爆者たちが語るこの言葉は、人々の心を動かしました。今、世界中からたくさんの人がこの声に賛同し、ともに「核のない世界」の実現を求めて訴えています。
今年の5月、オバマ大統領が現職の大統領として初めて広島を訪れ、被爆者の方々と対面し、被爆者の願いを世界に伝えました。彼は、被爆者たち、原爆によって亡くなった人たちについて、このように語っています。
「彼らの魂が、私たちに語りかけています。私たちが何者なのか、これから何者になろうとしているのかを見極めるため、心の内側に目を向けてください、と。
… 私たちには選択できる未来があります。その未来では、広島や長崎は核戦争の夜明けではなく、私たち自身の道義的な目覚めが始まった地として知られることでしょう」
私たちも行動を開始しましょう。そして、続けましょう。
もちろん、原爆や核実験を後悔するだけでは十分ではありません。私たちは、あらゆる種類の暴力に反対し、紛争の解決のための平和的な手段を模索することに、最大限の努力をしなければなりません。
今日、被爆者の方々とともに核兵器の廃絶を訴えることで、私たちは最初の一歩を踏み出します。そして、戦争によって取り返しのつかない被害を受けた、私たちより前の時代に生きた人々に対して、追悼をささげたいと思います。
平和な社会の実現を
日本原水爆被害者団体協議会は、『ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名』を2016年4月から開始し、国連に提出する予定です。あなたの署名が世界の世論となります。被爆者の方々とともに、核兵器のない平和な社会を求めていきましょう。
グリーンピース・ジャパン 事務局長代理
タマラ・スターク
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