記事 - 2011-09-15
福島第一原子力発電所の事故により海洋に流出した放射性物質の海産物への影響を調べるために2011年8月21日~8月22日に行った調査の報告です。
第6回目調査
調査の背景
© Noriko Hayashi / Greenpeace
2011年5月および7月にグリーンピースが行った海洋調査では、福島沖の魚や海藻から、国の暫定規制値を上回る放射性セシウムを検出。
今回は、茨城県の底引き網漁が9月に解禁されることを受け、放射能汚染調査を行いました。
漁業復興には、消費者が魚介類を選択購入できるように情報提供することが不可欠です。
スーパーなどに並ぶ魚介類を手に取る消費者が求めているものは、単に「暫定規制値以下」という情報ではなく、「○○ベクレル/kg」という具体的数値。
政府や小売店は、安心して魚介類を食べたいと望む消費者のニーズを受け止め、調査や情報提供の強化につとめる必要があります。
調査の日程
2011年8月21日・22日
調査結果
© Kazuya Hokari/Greenpeace
調査した日本政府の定める暫定規制値を超えるものはありませんでしたが、海から採取したすべてのサンプルから放射性物質を検出しました(比較のため市場で購入した「原発事故前のもの」と市場の人が言っていた乾物商品(ちりめん、バラノリ)からは、放射性物質を検出しませんでした)。
海面を泳ぐ生物(マアジ、マサバ、ソウダガツオ)のサンプルと比較して、海底にすむ生物(ヒラメ、メバル、アイナメ)のサンプルから、高い放射性物質が検出されました。
調査結果の詳細数値 >>
調査場所・範囲
- 宮城県:閖上港および市場
- 福島県:久ノ浜港および小名浜港
- 茨城県:平潟港および大洗の市場