国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(以下グリーンピース)は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)、みずほフィナンシャルグループ(みずほ)、三井住友フィナンシャルグループ(SMBC)の3メガバンクに対し、6月25日〜29日に開催予定の株主総会(注1)で、より踏み込んだ気候危機対策を約束することを求め、その対応を注視しています。

MUFG、みずほ、SMBCの3行は、4〜5月、石炭火力発電への投融資に関する方針をそれぞれ発表し、新規石炭火力発電事業への融資を原則中止すると約束しました。ただ、いずれの方針にも例外規定が盛り込まれている上、世界的に石炭関連企業への融資制限が強まりつつあるにも関わらず、企業向け融資(コーポレートファイナンス)に制限を設けていません。

こうした問題点から、グリーンピースは3行に対し、東京とドイツ・フランクフルトで、株主総会でより強力な対策を約束するよう、横断幕を掲げるアクションを行いました。6月5日に発表した報道資料(注2)では、3行の方針について、欧州の銀行との比較を交えて内容を分析し、制限強化に向けた提言を行っています。

・アクションの写真はこちら(報道用に使用いただけます)
東京:https://media.greenpeace.org/shoot/27MDHUNK8CF
フランクフルト:https://media.greenpeace.org/shoot/27MDHUN8FWV

グリーンピース・ジャパン エネルギー担当、ハンナ・ハッコ
「今回の株主総会は、3行が気候危機対策にどれだけ本気で取り組んでいるかを示す重要な機会となります。石炭産業への融資を可能にしている現在の3行の方針は、気候危機対策としては不十分で、市民社会や多くの株主の期待に応えているとはいえません。総会では、石炭産業への資金提供の段階的廃止の強化、実行とともに、石油やガスを含むより広範な化石燃料産業への融資制限についての説明も期待します」

グリーンピースは、株主として3行の株主総会に出席し、社会の脱炭素化と自然エネルギーへのシフトに取り組むよう求める予定です(注3)。

以上

(注1)株主総会の日程
みずほ:6月25日(木)午前10時、SMBC:6月26日(金)午前10時、MUFG:6月29日(月)午前10時

(注2)報道資料:スタートラインに立つ3メガバンクの石炭投融資制限ーー評価と国際比較
3メガバンクに対し、1) プロジェクトファイナンスの抜け穴を塞ぐこと、2) 資金提供先の電力会社に脱炭素戦略を求めること、3) 新規の石炭発電所建設を計画したり、エネルギー事業の脱炭素計画を示さない電力会社への融資停止、を提言しています。

(注3)グリーンピースは脱石炭と自然エネルギーの飛躍的導入を求め、株主総会への参加・議決権行使などのために、3メガバンクの株式を最小単位で(100株)購入しています。