国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区、以下グリーンピース)は本日20日、商業捕鯨再開のため日本政府が国際捕鯨委員会(IWC)から脱退する方針を固めたとの報道を受け、それを批判する下記の声明を発表しました。

グリーンピース・ジャパン事務局長 サム・アネスリー

「今回の方針は、世界との歩調を乱す重大な間違いであり、グリーンピースは日本政府にその方針を再検討するよう求めます。

 

多国間主義を無視することは容認できず、強く懸念します。また、過去にわたって、日本の捕鯨船が国際司法裁判所(ICJ)の判決を侵害し、捕鯨を継続してきたことを忘れてはいけません。

 

日本政府は、鯨類の保護と回復を目的とした保護活動において、IWCとの協力に失敗してきた歴史があります。大規模な商業捕鯨が30年以上前に終了したにも関わらず、クジラの多くの種はまだ健全なあるべき頭数に回復していません。

 

過去に、オランダのような国がIWCを離脱したのち、再度加盟したことがあります。世界の海洋および海洋生物の保護には、世界的な協力が必要です。グリーンピースは、日本政府が今回の脱退の方針を撤回し、人間活動によるクジラの頭数減少の回復に努めている国々に続くことを望みます。」