[写真]トゥルーフード・ガイド
「トゥルーフード・ガイド」 〜 Greenpeace
国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンは、本日、『 トゥルーフード・ガイド~食べていませんか遺伝子組み換え食品 』が配布部数10万部を突破したと発表した。『トゥルーフード・ガイド』は、グリーンピース・ジャパンが市販の食品に遺伝子組み換え原料が使われているかいないかを知らせる日本で始めての消費者ガイドブック。昨年9月に創刊。グリーンピース・ジャパンは、この発表と同時に大手製菓会社江崎グリコが、日本では遺伝子組み換え原料を使用し、中国のグリコでは使用しないとの方針を発表していることを明らかにした ( 注1 ) 。

「日本のグリコ製品には食品表示されない原料の部分で遺伝子組み換え原料が使われている」と、グリーンピース・ジャパン遺伝子組み換え問題担当棚橋さちよは語り、「こうしたメーカーがあるからこそ、『トゥルーフード・ガイド』が多くの消費者から求められている」と語った。

『トゥルーフード・ガイド』は、グリーンピース・ジャパンが日本の大手食品会社約102社の販売する307の食品を独自に調査し、その調査結果をまとめて昨年9月28日を発行したもの。日本の遺伝子組み換え食品表示法では表示対象となっていない植物油やしょう油、添加物にいたるまでを調査対象とし、調査結果を遺伝子組み換え作物由来の原料を一切使用していないものを「グリーン」、使用しているものを「レッド」に分けて掲載。ガイドブックを手に取った人が一目でわかるように編集されている。

『トゥルーフード・ガイド』発行以来、グリーンピース・ジャパンにたくさんの消費者からの声が届けられている。下記は先月に寄せられたものの一部 ( 注2 ) 。

「初めてこういうガイドブックがあることを知りました。もっともっと一般的に広がることを期待します」

「最近、自分がどこから来たものを食べているのかということに強い関心を持つようになりました。トゥルーフードを知り、食を見直していきたいです」

『トゥルーフード・ガイド』では、グリコ製品はすべて遺伝子組み換え原料使用の「レッド」としている。江崎グリコの中国と日本との遺伝子組み換え原料使用方針の違いについてグリーンピース・ジャパンが問い合わせたところ、日本の江崎グリコは、「非遺伝子組み換え原料を優先的に使用する」という日本での方針に変わりはないと返答した。

「日本の緩い食品表示が、江崎グリコの製品のように消費者に見えない部分で遺伝子組み換え原料の使用を助長している」と棚橋さちよは語り、「日本のグリコにもぜひ遺伝子組み換え原料ゼロのポッキーを作ってもらいたい。またそれは可能なはずだ」とし、今後、こうした企業への働きかけとして、チョコレート菓子の大手である明治製菓(株)に遺伝子組み換え原料ゼロのチョコレートを! ( 注3 ) と求めていく予定。

現行の遺伝子組み換え食品表示法では、高加工品の油や、添加物の乳化剤などが遺伝子組み換え作物由来であっても、表示義務対象外となる不十分な表示のため、主要原料以外の遺伝子組み換え作物由来の使用は消費者には分らない。生物多様性を破壊し、また健康を脅かす危険性もある遺伝子組み換え作物の栽培は中止されなければならない。グリーンピースは持続可能な農業と安全な食糧供給のために世界中で活動を行なっている。


(注1) 上海江崎グリコの発表した声明 (2007/6/15)

(注2) 消費者からの声

(注3) チョコレートに使用されるレシチン(乳化剤)などの添加物に遺伝子組み換え不分別の原料が使われている。

お問い合わせ
特定非営利活動法人グリーンピース・ジャパン
東京都新宿区西新宿8-13-11NFビル2F
電話 03-5338-9800 FAX 03-5338-9817
遺伝子組み換え問題担当 棚橋さちよ
広報担当 村上京子