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【ロンドン、1月31日(現地時間)】英国ネイチャーパブリッシング・グループが発行するオープンアクセスの『Scientific Reports』に掲載された英国のエクセター大学とプリマス海洋研究所の調査で、英国の沿岸に打ち上げられた50頭のイルカ、アザラシ、クジラの死体からマイクロプラスチックが見つかりました(注1)。エクセター大学にあるグリーンピースの研究所も調査に協力しています。

■全50頭の海洋哺乳類からマイクロプラスチック見つかる

英国のエクセター大学とプリマス海洋研究所が、イルカ、アザラシ、クジラといった10種50頭の海洋哺乳類を調査し、その全てにマイクロプラスチック(5mm以下のプラスチック片)が見つかりました。発見されたプラスチックのほとんどは、衣服漁網歯磨き粉等由来の合成繊維(84%)で、食品包装ペットボトル由来のプラスチック片(16%)も含まれます。

■政府や巨大企業へプラスチックごみ削減の行動を求める

科学者たちは、動物たちの健康への影響に関してさらなる研究を求めており、政府や巨大企業に対し、プラスチックごみを削減するための行動を要請しています。

グリーンピース・英国の海洋プラスチック首席担当、ルイーズ・エッジは、「調査した全ての海洋哺乳類の消化器官からマイクロプラスチックが見つかったことは不吉な兆候であり、海洋プラスチック汚染の規模を示しています。これは政府や巨大企業がプラスチックの使用と廃棄量を抜本的に減らす必要があることへのまたとない根拠です。大量のプラスチックが河川や海の汚染を引き起こし、野生動物たちの口へと運ばれています」と述べました。

グリーンピース・ジャパンでは1月16日より、使い捨てペットボトルの使用を減らす解決策として、マイボトル給水機の増設を東京都知事へ呼びかける署名キャンペーンを行っています(注2)。

注1)レポート『Microplastics in marine mammals stranded around the British coast: ubiquitous but transitory』 

注2)オンライン署名「給水機でペットボトルを減らそう TOKYOペットボトルフリー」