私たちの生活、社会に影響を及ぼす気候危機。温暖化の影響はさまざまなところで現れてきており、科学者たちは気候危機を回避するための時間があまり残されていないと言っています。そんな中で、自分も気候危機を止めるために何かしたい、何かしなくちゃ、という気持ちがあっても、「でも、何から始めたらいいんだろう?」と困ってしまう方も多いのではないでしょうか。

そんな「私も気候危機を止めるために何かしたい」に応えるために、アクションガイドを作成しました。全7回(予定)に分けてお送りします。

二酸化炭素を出しているのは誰?

そもそも、主な温室効果ガスであるCO2を出しているのは誰でしょうか。

出典:全国地球温暖化防止活動推進センター

上記の円グラフを見ると、家庭部門は14.4%にすぎません。ほとんどが、工場や会社、お店、そして運輸です。

日本の温室効果ガス排出の半分を大口事業者(大企業など)が占めています。

大口事業所の多くが発電所や製鉄所です。

だから、CO2を大幅に減らすには、発電の方法を化石燃料から自然エネルギーへシフトすることが必要です。もちろん、省エネルギー、エネルギーの高効率化はその前提として進める必要があります。

でも、発電方法って市民の力で変えることができるの?

はい!あなたの消費者としての力を使う2つの方法を紹介します。 

  • お家の電気を変える

買っている電気を再生可能エネルギーに切り替えるパワーシフト。 

(詳しくはアクションガイド#3をご覧ください)

買ってくれる人がいなくなれば、その商品は店頭に出なくなりますよね。

また、自分の家の電気だけでなく、消費者として、よく使うカフェ、コンビニ、スーパー、メーカーに再生可能エネルギーへのシフトをお願いしましょう。

(お店への伝え方は#こちらを参考に!)

  • お金の流れを変える

もう一つは、発電所に投資、融資している会社や銀行に、投資や融資をやめて、と伝える方法です。

投資をすることはインベストメントといいますが、投資をひきあげることをダイベストメントといいます。

投資をしている人は、その会社が化石燃料関連産業かどうかを確認してみてください。

ある会社に特別に投資していなくても、銀行にはお金を預けてませんか?実は、日本の大手の銀行は、まだまだ化石燃料産業に投融資をしています。

出典:350.org Japan 

メガバンクに預金をしている場合は、「化石燃料産業への投融資をやめてほしい」と伝えたり、「化石燃料産業に関わっていない銀行に変える意思がある」ことなどを伝えて、その銀行の方針転換につなげましょう。

また、「化石燃料産業に関わっていない預け先」への乗り換えもできますね。

欧米ではこのダイベストメントの力でいくつもの銀行が方針を転換してきました。

次にCO2が多いクルマをどう変える?

産業部門の次にCO2排出量が大きいのが運輸部門です。

運輸部門については、自家用車や貨物車などを排気ガスを出さない車に変えるだけでなく、どうしたら誰もが快適に移動できるようになるか、カーシェアリングや公共交通機関の充実など、クルマや移動の仕方の未来を考える必要があります。

グリーンピースでは、自動車メーカーに排気ガスを出すクルマを早くやめるよう求めるキャンペーンをおこなっています。賛同する方は署名で参加できます。

ヨーロッパでは自動車の電化が進んでいますが、それも、消費者の声があったからこそです。ぜひ、声を届けましょう。

出典:グリーンピース・ジャパン 持続可能な未来のためのモビリティとは?

お買い物のパワー

CO2は、ほとんどが「事業所」つまり、企業が出していることがわかりました。企業はわたしたち消費者がものを買うことでなりたっています。

なにかを買うとき、それがどれくらいのCO2を出して作られてきたのかを考えて、できるだけCO2を排出せずに作られた製品や、気候対策をがんばっている会社の製品を選んで買いましょう。

お買い物は投票です。環境に良いものを選び、環境に悪いものは買わなければ、その商品は店頭から消えていきます。

もちろん、買う量そのものの見直しも大切です。買う前に「ほんとに必要かな」と考えましょう。

出典:グリーンピース報告書「ファッションをもっとスローに」

脱使い捨て・プラントベースもすすめよう

二酸化炭素を減らすためには、使い捨てをやめたり、食べる物を野菜中心のプラントベースに変えることも大切です。

ここでも、消費者パワーを使ってよく行くカフェ、コンビニ、スーパー、メーカーに脱使い捨てやプラントベースの商品導入をお願いしませんか。

以下のブログに、お願いの仕方や雛形があります。

「よく使うカフェ、コンビニ、スーパー、メーカーに脱使い捨てをお願いしよう!」

「よく使うカフェ、コンビニ、スーパー、メーカーにもっとプラントベース(植物性)の商品が欲しいと伝えよう!」

一人ひとりの声は小さくても、大きく集まれば企業を変える力を持ちます。

でも、声をあげるといっても、一人だとこころぼそかったりしますよね。

そんなときは、グリーンピース・ジャパンが運営している「ゼロエミッションを実現する会」をのぞいてみてください。

「ゼロエミッションを実現する会」は、気候危機回避のために自分の住む自治体の脱炭素をめざす市民のプラットフォームです。具体的には、気候変動問題に対して、市民から自治体・議会へのアプローチを行っています。

今まで取り組んだことのない方でも大丈夫!

自分の住んでいる自治体からの脱炭素をめざす人々が支え合う会ですが、企業の脱炭素についても、意見交換していて、フェイスブックでは、ダイベストや署名活動など、いろいろなアクションが紹介されています。

ご参加リクエストをお待ちしています。

一緒にアクションしたい方は以下のボタンから。

まずは情報交換からの方は以下のボタンから。