ドイツのオスナブリュックの中心街にあるデパートの前に、人々がインターネットで注文した商品の包装箱で高い塔を作り、セールによる包装廃棄物の多さを伝えています。
ドイツのオスナブリュックの中心街にあるデパートの前に、人々がインターネットで注文した商品の包装箱で高い塔を作り、セールによる包装廃棄物の多さを伝えています。(2021年11月)

ブラックフライデーに合わせ、日本でもオンライン・オフラインを問わず大規模なセールイベントが開催されています。消費者の購買力をかき立てる魅力的な数字やフレーズで財布の紐がつい、緩んでしまいます。お買い得だからと必要のないものまでショッピングカートに入れ、決済してしまう方も多いのではないでしょうか。
そんな方に、ぜひ参考にしてみて欲しい「購入する前に迷った時の5つのポイント」をご紹介します。

▼この記事を読むとわかること

> ブラックフライデーが盛り上げれば温室効果ガスも増える
> 本当に必要なものを買っている?
> 今あなたにできること

ブラックフライデーが盛り上げれば温室効果ガスも増える

ブラックフライデーとは、アメリカで感謝祭の翌日の金曜日を指し、1年で最も大きなセール期間となります。日本でも販売戦略として本格的に導入され、11月中旬から大規模なセールが行われています。

ここ数年、パンデミックの影響でオンラインでショッピングをする人が増えました。

オンラインショッピングでは、倉庫の運営に必要なエネルギーや宅配による温室効果ガスが発生するため、店舗での買い物よりも温室効果ガス排出量が多くなる可能性があります。

例えばイギリスでは、昨年のブラックフライデーのセールによる配送で、42万9000トン以上の温室効果ガスが排出されたと推定され、これはイギリスの年間総排出量の約0.12%になるという報告も出ています。*

ブラックフライデーの前夜、グリーンピース・コロンビアのボランティアがメッセージを表示しました。"最高の買い物は、地球を救うこと" ブラックフライデーはコロンビアノ首都ボゴタの年間温室効果ガス排出量の3.6%、合計1377万9847トンのうち49万6000トンを占めています。
ブラックフライデーの前夜、グリーンピース・コロンビアのボランティアがメッセージを表示しました。”最高の買い物は、地球を救うこと” ブラックフライデーはコロンビアノ首都ボゴタの年間温室効果ガス排出量の3.6%、合計1377万9847トンのうち49万6000トンを占めています。温室効果ガスの排出を削減し、より持続可能なライフスタイルを推進する「Our New City」キャンペーンの枠組みの中で、この行動を実施しました。(2020年11月)

特にブラックフライデーの前後は、大幅な値引きと安さで、必要のない商品まで買ってしまうため、世界中で廃棄物が大きな問題となっています。

ブラックフライデーに購入された商品の約80%が数回使用しただけで捨てられ、中には全く使用されないまま捨てられるものもあります。 

アメリカでは、ブラックフライデーから新年にかけて廃棄物が25%も増加するという結果も出ています。

この廃棄物の大半は包装に由来するものですが、中には安い商品の魅力に負けて買ってしまった未使用の商品もあるようです。 

本当に必要なものを買っている?

大幅割引きなどの、広告文句で衝動的に購入した服や商品は、ほとんどが「買わなくても良かったもの」ではないでしょうか?

ブラックフライデーだけではなく、これからホリデーシーズンになりクリスマスの装飾品や初売りなどもあります。

そんな誘惑に悩まされる今日この頃、ブラックフライデーをはじめホリデーシーズンの際ぜひ参考にしてみて欲しい「購入する前に迷った時の5つのポイント」をご紹介します。

ノルウェー・オスロの商店街でブラックフライデー反対のキャンペーンを行うグリーンピースのボランティアたち。
ノルウェー・オスロの商店街でブラックフライデー反対のキャンペーンを行うグリーンピースのボランティアたち。(2020年11月)

1.本当に必要なものですか?

購入する前にもう1度、考えてみてください。

これは本当に必要なものですか?この商品がなくても生活に支障はないのではないでしょうか?その場の衝動で不要なものは、「買わない」ことです。

2.あえて新しい商品を買わなければいけない?

どうしても必要で買わなければならないものは、中古品やリサイクルショップ、古着屋がおすすめです。最近はセカンドハンドブームで、良質なセカンドハンド品が簡単に手に入ります。

また、お友達やご近所さんと交換するのもおすすめです。

3.ショッピングではなく、他の方法は?

気分がいいと買い物に行きたくなる人はたくさんいます。

大幅な割引セールなど、気分が盛り上がるときもありますよね。しかし結局はごみになってしまう買い物よりも、家族や友人と充実した時間を過ごしたり、趣味に没頭したりするのはいかがでしょうか。意外にも、お金も使わないですし、買い物をするよりも気分が良くなるかもしれません。

4.バイ・ナッシング・デイ(Buy Nothing Day)をご存知ですか?

直訳すると、買い物をしない日(Buy Nothing Day)運動が広がっています。

1年に1日だけ、本当に必要なもの以外は買わずに過ごしてみてはいかがでしょうか。ブラックフライデー当日は、24時間だけ何も買わないようにしよう!

過剰消費で疲弊した地球のために、1日だけ「買わない日」を実践してみませんか?

5.ショッピングの代わりに地球のためのグリーンピースキャンペーンをサポートする

たくさんのお金をかけて買い物をするよりも、少しのお金で地球のために、グリーンピースの活動を応援するのはいかがでしょうか。

数回使わなければ捨てられてしまうような商品を買うのではなく、寄付で環境問題の活動に参加することもできます。

一番のお得は、安全に暮らせる地球残すために最善の選択をすることではないでしょうか?

今、あなたにできること

グリーンピースの環境のための活動を応援する