森星さん、NOMAさん、四角大輔さん、小橋賢児さん、MINMIさん、海の危機を訴えーーウミガメ動画の声優に<本日18時半より、Facebookでお披露目オンラインイベント開催>

国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区、以下グリーンピース)は、本日、動画「HOME〜あるウミガメ一家の物語」の日本語吹替版を発表しました(注1)。日本でも人気のクレイアニメ『ひつじのショーン』を手がけた英国の「アードマン・アニメーションズ」との共同制作です。声優には、モデルの森星さんモデルのNOMAさん、執筆家の四角大輔さん、元俳優でクリエイティブディレクターの小橋賢児さん、シンガーソングライターのMINMIさんらが参加しています。

本動画は、プラスチック汚染や石油採掘等の海洋の環境問題により、すみかを奪われ、命の危機にされされるウミガメの家族の物語です。国際自然保護連合(IUCN)によると7種のうち6種のウミガメが絶滅危惧種です。

【声優役のみなさんからのメッセージ】(取材の可否は末尾参照)

森星さん(娘役)
「この美しい惑星に溢れる真の豊かな生命を繋いでいくために、一人ひとりがまず自分の出来る事から」


NOMAさん(末っ子役)
「バクテリア、植物、動物、私たち人類、 全ての生命の始まりであり、故郷である海。 38億年の時をかけて、生命は多様なドラマを紡ぎながら進化し、 今もその命は紡がれ続けています。 人間は道具や技術を生み、信じられないくらいのスピードで文明を発展させて来ました。でも、ほんとうの豊かさって何だろう? 未来の惑星地球、そして生命の故郷である海を想像して、 自分にできる行動と選択を私は取ります」

四角大輔さん(息子役)
「〝ぼくらの日常〟目線で描かれたこの2分弱のアニメは『過去は変えられないが未来は変えられる』と解く。ぼくもそう信じている。さらに『世界の海の1/3を保護区に』と呼びかける。今年、その歴史的チャンスがあるという。あなたも、そう信じて、一緒に行動してみない?いつも世界を動かすのは、大企業でも大国でもなく、ぼくら個々の声=世論だから」

小橋賢児さん(父役) 「僕自身、10代の頃からサーフィンをしていて 世界中のいろいろなところで海に入ります。 透き通って綺麗な海もあれば、汚れて濁っている海もあります。 それらの汚れは突然どこから湧いてくる訳もなく僕らがどこかで出したものだったりもするのです。  世界の見え方は僕たちの心の鏡。 そして、人間は自然に生かされています。 一人ひとりの事を考え、行動に起こせば自然の美しさを取り戻す事ができると信じています」

MINMIさん(母役)
「スーパーの買い物をレジ袋に詰め、エコバッグを忘れてもそんな大した罪悪感もなかった日常。この映画に参加した後、海中のウミガメ家族の生活を覗いた事で、ふと立ち止まり見つめ直したくなった。このビニール袋はどこに行くの…?彼らのすみかを奪ってるのかもと想像すると心苦しくなったんだ。よし、土に帰るもの、海に帰れるものをもっと使って生活するんだ。そう、ここは私の地球。私の海。与えられた大きな自分の部屋のように感じ、もっと綺麗に大切に使いたい。そう改めて感じている今日です」

【ウミガメの危機】 海は数千種類もの多様な生き物のすみかであり、我々の食料供給を支えているほか、二酸化炭素を吸収し、地球の気温を安定させる役割も担っています。しかし、気候危機や過剰な漁業、プラスチック汚染、深海の鉱物採掘や石油採掘などにより、海は危機的な状況にあります。

グリーンピースとフランス国立科学研究センターの研究者らは、2019年6月にフランス領ギアナで、10匹のウミガメ(オサガメのメス)にGPSを取り付けて、食料探しに要する移動距離を調査しました。その結果、ウミガメはこの10年の間に2倍近くの距離を移動するようになったことが明らかになりました。気候危機による急激な海水温上昇と潮流の変化に適応するために、ウミガメの行動が変化していると考えられます。

また余分に消耗する体力のために、産卵期の卵の数は減少しています(注2)。フランス領ギアナの海岸で産卵されるウミガメの卵は、1990年代に比べて100分の1の数にまで減少しています。(下図:GPSを取り付けたウミガメの移動経路

【海洋保護区がウミガメを守る】 米国・ニューヨークで開催予定の国連の海洋保護会議に向けて(注3)、グリーンピースは、2030年までに世界の海の3分の1以上を、漁業や開発の影響を受けない保護区にすることを各国政府に求めています(現在は1%)。世界300万人以上が署名に参加しており、また、英国政府やドイツ政府も同意を表明しています(注4)。海洋保護区が作られた場所には、多くのウミガメが生息しており、海洋保護区を設けることで、ウミガメなどの生物を保護できることがわかっています。

公海は人々の暮らしに身近ではないため、海の美しさと同時にその危機を伝えるため、グリーンピースは、昨年4月より、「Protect the Oceans 神秘に満ちた海を未来へ」というプロジェクトを展開し、北極から南極を縦断する船旅(Pole to Pole)を行いました。その過程で複数の調査研究や記録・撮影、著名人の乗船による発信、北極での氷コンサート等のイベントを実施しました。

【オンラインお披露目イベント】

声優にご協力いただいたNOMAさんとオーシャンアンバサダーの小野りりあんさんを招いて、動画のお披露目イベントをライブ配信で行います。3月16日(月)18時半、グリーンピースのFacebookでぜひご覧ください。

【ウミガメ動画の拡散について】

グリーンピースは、3月23〜30日に、渋谷スクランブル交差点のシブハチヒットビジョン(東京都渋谷区)でウミガメ動画の街頭広告を実施します。期間中は毎日午前7時から午後11時の間、15分ごとに30秒の動画を流します。YouTubeでも拡散を行い、海の危機と海洋保護区の重要性について訴えます。

取材の可否について】 取材可:NOMAさん、小橋さん、MINMIさん/取材不可:森さん、四角さん(取材可の方へはおつなぎできますので、お声がけください)

(注1)動画リンクhttps://youtu.be/NosFwO19Vps。オリジナルの英語版は、2020年1月に発表。英語版では、オリビア・コールマン、デビッド・ハーバー、ヘレン・ミレンなどの有名俳優が、声優を務めた。

(注2) 報告書 Turtles Under Threat(2020年1月15日、グリーンピース・インターナショナル発表)

(注3)3月23日から4月3日の予定が、新型コロナウイルスの影響で延期に。新日程は未発表。

(注4)署名「国連で世界の海をまもる歴史的なチャンス」。外務省と環境省に日本の署名を提出予定(環境省:3月17日)