こんにちは。核/エネルギー担当の鈴木かずえです。

 

アメリカだったら、原発停止?

アメリカでは、原発事故に対して、有効な防災計画がなければ、原子力規制委員会が、原発の運転を止めさせることができます。

日本の原子力規制委員会は自治体がつくる原子力防災計画が有効かどうかも、見てくれません。

 

メルトダウンまで20分、避難時間は2日半!?

メルトダウンまで20分(※)しかないのに、避難指示が出るのは「全面緊急事態」がおこってから。だから「避難計画=被ばく計画」になっている–と、環境経済研究所の上岡直見さんはいいます。

上岡さんは、各地の原発20キロ圏からの避難時間をシミレーションし、8時間から2日半ほどかかるとしています。(詳しくは講演会資料をご覧ください)

上岡さんは、全国各地で講演もされています。

※関西電力による解析(美浜の会配布資料より

 

川内原発防災計画–すべて、これから!?

今、再稼働に最も近いと言われる九州の川内原発の防災計画を、鹿児島県、薩摩川内市のホームページからダウンロードして、読んでみました。

目につくのは、住民への連絡、被ばく医療、汚染検査、緊急時モニタリング体制などについて、「整備するものとする」のような、今後整備していきます、ととれる記述でした。稼働停止中の今でも、事故は起こり得るのに、ここではまだ安全神話が生きています。

 

国のガイドラインも、これから検討!?

自治体の計画に不備があるのも仕方ないことかもしれません。

国の防災指針でも、「住民などへの情報提供―ただし、詳細は今後検討、指針に記載する としていたり、プルーム通過時の被ばくを避けるための防護措置を実施する地域(PPA)は今後定めることになっていたりと、全く未完成なのですから。

前述の上岡さんは、現在の国のガイドラインを「スリーマイル事故レベルならいいかもしれないが福島原発事故級には対応していない」と指摘しています。

 

避難時間が被ばく時間

また、「ほとんどの地域防災では、車(バス)が原則となっているが、バスでは5往復、6往復しなければならない可能性がある。実際、福島では一晩待っても来なかった。待ち時間が被ばく時間となる」とも。

そして、「自治体は避難計画をつくれませんと言うべきでは?」と問題を投げかけています。

新潟県の泉田知事も、「国の制度全般を見直さない限り、自治体が有効な避難計画を作るのは不可能だ」としています。

原発の避難計画「有効策作れず」 新潟知事が見直し要望

 

ホントに逃げられる?市民が検証

各地で、市民が避難計画を有効かどうか、検証する動きが始まっています。

・関西の取組み 美浜・大飯・高浜発電に反対する大阪の会 

・九州の取組み 玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会 

あなたも、お近くの原発の防災計画を自治体から取り寄せて、読んでみてください。

お近くの原発がよくわからないという方は、こちらの地図をどうぞ。

(福島原発事故が最悪の事態に進展した場合、「強制移住地域が170キロ以遠にも生じる可能性」*がありました。全国各地の原発170キロ圏を囲むと、ほぼ、全国になります)

*菅直人首相(当時)が作成を命じた最悪シナリオより

 


 

■上岡さんの講演などの予定

5月25日 反原発自治体議員・市民連盟 東京都千代田区

5月31日 玄海原発プルサーマル裁判の会 佐賀市

6月1日 講演実行委員会 伊万里市

6月2日 講演実行委員会 福岡市

6月7日 自治労島根 松江市

 


 

グリーンピースでは、再稼働を止めるため、再稼働が申請された原発立地県県知事と首相に提出する「とめよう再稼働オンライン署名」を行っています。ぜひ協力ください。
(下のバナーをクリックすると署名ページへ移動します)

 

 

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